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Minerva2050 午後の愉しみ 記憶の記録   

 

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ピリオダイゼーションという戦略(チェルシー監督モウリーニョ)2015年プレミアリーグ優勝  

2016-17シーズンよりプレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドFCの監督を務める。

2015年プレミアリーグ優勝はチェルシー、さっそく2016年も連覇すると宣言。

監督はジョゼ・モウリーニョ。

thモウリーニョ


「私は特別な存在(Special One)だ」というセリフは有名だが、たしかにプレミアリーグ、セリエA、リーガ・エスパニョーラとヨーロッパ三大大会で優勝に導いている監督は彼だけである。

Special One、みずからそう豪語してもだれも文句はいえない、有言実行言葉で自分を鼓舞している。

では彼の哲学、戦術的ピリオダイゼーション理論(PTP理論)とはどんなものか、あまり多くが語られていないが、

ビジネスにも応用のきく最新の勝つためのセオリーについて語ってみよう。


1.モルフォサイクル これはよく知られているトレーニングサイクル。

試合の翌日は必ずオフにする、などである。

ギリョルメ・オリベイラ(訳注:ポルト大学のヴィトール・フラーデ教授とともに戦術的ピリオダイゼーション理論の研究・提唱を行った。現在もFCポルト・アカデミーに職を置いている。)によると、直前の試合を監督が分析し、そこから1週間の課題や目標を設定し到達する上でウィークリーサイクル(モルフォサイクル)と呼ばれる各曜日の役割や違いの認識・形式化こそが彼の練習プラン作りのための基礎となる、という。

「このウィークリーサイクルでは前の試合の反省と次の試合の情報を包括し、その次戦準備を目的としている。」

2.PTP理論の核は複雑性"complicated"

複雑系の振る舞いはしばしば、創発と自己組織化で説明される。カオス理論は初期条件を変化させることで複雑な振る舞いを生じるシステムの敏感さをゲームに応用している。

トレーニングもすべて実戦形式。
モウリーニョの有名な言葉「ピアニストがピアノの練習にピアノのまわりを走るか」

3.創発(emergence)、部分の性質の単純な総和にとどまらない性質が、全体として現れることである。局所的な複数の相互作用が複雑に組織化することで、個別の要素の振る舞いからは予測できないようなシステムが構成される。

ゲームでは選手みずから演技し表現する。
トレーニングにおいても集団のなかでイメージを描く。

ピリオダイゼーション理論の発案はポルトガルのビトール・フラデ氏、全く実戦経験のないモウリーニョが応用、ポルトガルリーグFCポルトで優勝し、理論の有効性を示してイギリスへ渡った。

背景にはスペインを追われたユダヤ系知識人の集団がポルトガルに逃れリスボン大学を中心に活躍するアントニオ・ダマシオらのグループがあり、ビトール・フラデも一員であろう。

アントニオ・ダマシオの言葉
The Feeling of What Happens: Body and Emotion in the Making of Consciousnes
モウリーニョが語ったとしてもおかしくないセリフである。

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Category: スポーツ

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映画「レヴェナント」タルコフスキーへのオマージュ 

レヴェ



アカデミー主演男優賞受賞、アカデミー監督賞の2年連続受賞、3年連続の撮影賞受賞、本来なら作品賞も獲るべき2015年最高傑作、この話題の映画について語られていないレビューです。



イニャリトゥ監督ほど過去の名監督研究に熱心な監督はいません。

前々作の「ビューティフル」では黒沢監督の「生きる」に刺激を受けたと語っていました。

前作の「バードマン」では全編ワンカットかと見紛うほどの長回し。

長回しの達人としてはヒッチコック、デ・パルマが有名ですがこんなワンカットは前代未聞。

イニャリトゥ監督やってみたかったのでしょうね、難しい作業だったでしょうに。もちろん物語の展開、その緊張感の持続で大成功をおさめたのです。

日本では三谷幸喜さんがテレビドラマで2本やっています。



では「レヴェナント」での挑戦はなに?

もちろんル・ルベツキの美しい映像、ディカプリオの怪演は話題ですが、

わたしにはタルコフスキーへのオマージュと見えたのです。

まずオープニングの美しいせせらぎ、たしかタルコフスキーの「惑星ソラリス」がこんな映像でした。林の立木は「ぼくの村は戦場だった」の森のイメージ。

主人公グラスの妻を回想するシーン、妻の胸から小鳥が飛び立ちますが、タルコフスキーの「ノスタルジア」でマリア像から鳥の群が飛び出すシーンがあります。協会の廃墟は「ノスタルジア」の廃墟を思い出させます。

極めつきはタルコフスキーならの空中浮遊シーン。

まさか、とは思いましたが、グラスの妻が空中浮遊しています。

いま一度DVDで確認してみてください。

あえて幻想的なカットをモンタージュすることで作品に深みを与えている、イニャリトゥ監督の高い映画技術の証左でしょう。



「レヴェナント」の挑戦、もう一つは「インディアンの誇り」です。

ヨーロッパ人がアメリカを征服する前、先住民としてのインディアンは600万人いたといわれていますが、現在は270万人前後です。

先住民インディアンの減少はヨーロッパ人との土地をめぐる戦争にもよりますが「見えない弾丸」といわれるヨーロッパ人の持ち込んだ病原菌による病死が多かったといわれています。

舞台は1823年のアメリカ北西部、この年「モンロー宣言」が出て、先住民抑圧が合法化された象徴的な年です。

映画ではステレオタイプの野蛮なインディアンとして描いていません。堂々とした誇り高いインディアンたちです。

映画の中ほどで現れるインディアン女性はポカホンタス像に似ています。

この映画の後では、もはや従来の西部劇は作られないでしょう。

インディアンをネイティブアメリカンと呼称しますが正しくは「ファーストネイション」でしょうし、インディアンは誇り高い呼称でもあるのです。

Category: 映画

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