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Minerva2050 午後の愉しみ 記憶の記録   

 

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凍氷 ジェイムズ・トンプソン 


凍氷 (集英社文庫)凍氷 (集英社文庫)
(2014/02/20)
ジェイムズ・トンプソン

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極夜 カーモスの続編です。舞台はヘルシンキ、マイナス10度と暖かくなりました。

妻ケイトの希望通りヘルシンキへ移動となったカリ・ヴァーラ警部は猟奇的殺人事件の捜査、加えて第二次大戦中にフィンランドでもユダヤ人虐殺があったのではないかとの調査を内閣府から依頼される。

あいかわらずカリ・ヴァーラ警部の体は痛々しいが、さらにケイトの妹と弟がアメリカからやってくる。アメリカ疲れのフィンランド贔屓の兄弟たち。一見寄り道のような挿話で、なんでこんな展開にと思いますが、

どっこい、こんな話題でも差し込まなければ耐えられないフィンランドのシリアスな歴史がテーマ。

1930年から続くいわゆる継続戦争とその間のユダヤ人虐殺の可能性に言及しています


著者はフィンランド在住のアメリカ人、だから書けた、生粋のフィンランド人には絶対書けない話。

フィンランドでの評判はどうだったのだろうと気になる所です。

前作に続く傑作ミステリー、北欧ミステリーの快進撃は続きます。


フィンランドはユダヤ人虐殺に加担したか―歴史の極秘調査ともみ消しの指令を受けたカリ・ヴァーラ警部。ヘルシンキで起きたロシア人富豪妻の拷問死事件の捜査においても警察上層部から圧力がかかる。さらにカリを襲うのは原因不明の頭痛。妻のケイトは彼を心配するが、臨月を迎えた妻をこれ以上不安にさせることはできない…。激痛に耐えながら挑んだその結末とは?好評極寒ミステリ第2弾!


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Category: 文学

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もっと自由に、 ピナ・バウシュ生きるヒント 

pina_convert_20120622221442.jpg


NHK BS12月25日深夜0時45分から放映されます

2012年から全国で巡回上映されているドキュメンタリー映画『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』が大きな反響を呼んでいます。

映像化したのは同じドイツの映画監督というより映像作家として有名なヴェム・ベンダース。ピナとのコラボレーションによりドイツ前衛芸術の集大成をみせてくれます。


モダンダンスというバレーの世界でもあまりメジャーでないジャンルを3Dで表現した実験的な作品。

アメリカのマーサ・グラハムが創始したといわれるモダンダンスの系譜のなかでもっとも成功、完成されたのがピナ・バウシュの「ダンツテアター」です。

それはマーサ・グラハムがいうようにカンディンスキーの絵画のような抽象芸術としてのダンス。

というとますます混乱するかもしれませんね。

百聞は一見にしかず、映画の公式ホームページを一見すればその世界の一端は理解されるでしょう。


クリックで『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』
http://pina.gaga.ne.jp



ここでピナを観るためのお勉強

1,踊る、とは言語以前の身体的揺れに起因するやむにやまれぬ自立的運動ある。

2,踊る、とは人間の根源的喜怒哀楽への問いかけからはじまる表現である。

3,踊りに観客が共感するのは観客自身の身体的揺れが共鳴するからである。

4,ここでドイツ現代芸術の先端、ドイツ表現主義を知る機会となる。

5,この芸術の指向性は日本の「舞踏」に似ている。


そして、「もっと自由に」ピナ・バウシュからわたしが受け取ったメッセージです。
                                  (12/6/21)

ここでいう日本の「舞踏」とは土方 巽(ひじかた たつみ)が創始した「暗黒舞踏」のことである。

「飼い馴らされた動作ばかりで生きてきて、お前はずいぶんひどい目にあってきたじゃないか。その原因はお前の肉体概念がいつもはぐれているんだ、といって彼の肉体を熟視させる方法をとった」(土方巽全集Ⅱ巻)

天児牛大が率いる山海塾、俳優として有名な田中泯は第二世代になる。

クリックで山海塾舞台へ

http://http://www.youtube.com/watch?v=NdwL27NzIVg




Category: 演劇

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極夜(カーモス)ジェイムス・トンプソン 


極夜 カーモス (集英社文庫)極夜 カーモス (集英社文庫)
(2013/02/20)
ジェイムズ・トンプソン

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フィンランド発のミステリー、それも極北ラップランド。

「ポーチのかかっている温度計はマイナス三十二度。暖かくなってきた。」

これは寒い。

「ストロベリーナイト」誉田さんなみのグロテスクな犯罪だけど、一気に一晩で読まされてしまう面白さ。

さらになかで、ジェームズ・エルロイの傑作「ブラックダリア」も登場し、海外ミステリーファンをうならせます。

なにより平生知らないラップランドの風景、生活、習慣、宗教がなるほどそうかと納得できてしまうので、

娯楽ミステリーとあなどってはいけない。

主人公カリ・ヴァーラ警部たちのぎりぎりの精神的極夜(カーモス)に読む者も凍りつく。





内容(「BOOK」データベースより)
フィンランド郊外の村の雪原に横たわる惨殺死体。被害者はソマリア移民の映画女優で、遺体には人種差別を思わせる言葉が刻まれていた。容疑者として浮上したのは、捜査の指揮をとるカリ・ヴァーラ警部から妻を奪った男。捜査に私情を挟んでいると周囲に揶揄されながらも真相を追うカリだったが、やがて第二、第三の殺人が起きてしまう。暗闇と極寒の地を舞台に描く、フィンランド発ノワール・ミステリー。エドガー賞、アンソニー賞、ストランド・マガジン批評家賞ノミネート作。

Category: 文学

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「タンゴステップ」ヘニング・マンケル 


タンゴステップ〈上〉 (創元推理文庫)タンゴステップ〈上〉 (創元推理文庫)
(2008/05/23)
ヘニング マンケル

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文庫本上下巻の大部をわずか4日で読み切りました、というより読まされました。

スウェーデンのミステリー作家ヘニング・マンケルの傑作です。

プロローグ、舞台は1945年終戦直後のドイツ、ユダヤ人虐殺のナチ狩りから始まります。

ヨーロッパミステリーにありがちなテーマではありますが、そこは、ヘニング・マンケル、一筋縄ではいきません。

今回の主人公はヴァランダー警部ではなく、ステファン・リンドマンという37歳の舌癌を患い死の淵を歩いているというハイデッガー哲学を地でいくような警察官。

10ページごとに謎が謎を呼ぶ展開に、読者は休むことなくノンストップでマンケルの世界に引き込まれます。

タンゴステップ、哀調のアルゼンチンタンゴが聴こえるような、意味深なタイトルがいいですね、物語のキーワードでもあります。



(解説 ウィキペディアから引用)
『タンゴステップ』(Danslärarens återkomst)は、ヘニング・マンケル著によるスウェーデンの警察小説である。本作品は「クルト・ヴァランダー・シリーズ」からのスピンオフ作品である。本作品は2005年度ガムシュー賞の「ヨーロッパ犯罪小説最優秀賞」の受賞作品である。


あらすじ(注意!ネタバレがあります)


1999年10月19日早朝、ヘリェダーレン地方の森で隠遁生活を送っていた元警察官のヘルベルト・モリーンが殺害された。ウステルスンド警察のジュセッペ・ラーソンが現場を検証するとモリーンの家の床には被害者の血染めの足でタンゴのステップを踏んだ跡があった。
ボロース警察署でモリーンの同僚だったステファン・リンドマンは医師から舌癌の宣告を受け病気休暇をとる直前に新聞でモリーンが殺害されたことを知った。常に何かに怯えていたモリーンの姿を思い出したリンドマンは事件現場へ向かった。リンドマンがモリーンの過去を調べると、モリーンは1950年代初めに軍隊を辞め、名前、住居を変え、結婚して2人の子供を儲けた後1957年に警察に事務員として勤め始め1960年代に警察官となっていたことが分かった。その後離婚し警察を退職したあとでヘリエダーレンに転居してきたが、そこでは隠れるようにひっそりと生活しており、その住居も数少ない友人のエルサ・ベリグレンを介して購入していた。
管轄外の場所で一個人としてモリーンの周辺事情を探っていたリンドマンはモリーンの隣人のアブラハム・アンダソンが殺害されているのを発見した。再びモリーンの家を訪れたリンドマンがモリーンの隠していた日記と手紙を見つけ出したところその中には若い頃の軍服姿のモリーンが写った写真が含まれていた。しかし、その軍服はモリーンの経歴に記されていたスウェーデン軍の物ではなくナチス・ドイツの親衛隊の制服であった。

Category: 文学

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北欧ミステリーを読む 


靄の旋律 国家刑事警察 特別捜査班 (集英社文庫)靄の旋律 国家刑事警察 特別捜査班 (集英社文庫)
(2012/09/20)
アルネ・ダール

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「靄の旋律」アルネ・ダール

やはりスウェーデンのミステリー、原作を読んでいないがTVドラマでの仕上がりをみると傑作。

「スウェーデン実業界の大物が連続して殺された。頭に2発の銃弾を撃つ手口はマフィアの処刑スタイルだ。国民を震撼させている大事件を一刻も早く解決するべく、国家刑事警察の特別捜査班が編成された。職務規定違反の疑いで内部調査を受けていたポール・イェルムをはじめ、それぞれに事情をかかえる刑事6名により、精力的な捜査が始まった。個性的なメンバーの活躍と地道な謎解きで人気の警察小説第1弾。」

物語の展開もさることながら6人の刑事の人物造形がじつにうまい。

映画は総合芸術といわれる。

「靄の旋律」はじつに美しいドラマ(映画)である。演出家、俳優、カメラマン、音楽家、編集者、それぞれの役割分担の高い技術者の集団が存在していることの証左である。

例えば殺人シーンのショット、なんでもない位置からのカットの連続、撮影、編集の技術力で悲劇的シーンを作り上げている。

もともと芸術性の高い良質で真面目な映画を多数世に送り出してきたお国柄である。ここに来てミステリー映画という商業性の高いジャンルの発見は宝の山となっているはず。

ハリウッドやBBCが真似てもかなわないことは「ミレニアム」「ヴァランダー」のリメイク作品を見比べればよくわかる。

日本でもスウェーデンドラマのDVD化、商業ルートの開発に熱心になったがいい。

そして、おまけとして、スウェーデン映画にはレイモンド・チャンドラーやヒッチコックが憧れたブロンド、青い瞳の美しい女性たちが必ず登場する。





殺人者の顔 (創元推理文庫)殺人者の顔 (創元推理文庫)
(2001/01)
ヘニング マンケル

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「殺人者の顔」ヘニング マンケル

ヴァランダー刑事登場の第1作。

「静かに暮らしていた老夫婦を、誰がかくも無残に殺害したのか。ヴァランダー刑事を始め、人間味豊かなイースター署の面々が必死の捜査を展開する.燭光が見えるのは果たしていつ・・・?
マルティン・ベック・シリーズの開始から四半世紀、スウェーデン警察に新たな歴史を刻む名シリーズの幕があがる!」


テレビドラマ化されたスウェーデン版とイギリス版を見てから読み始めたヴァランダーシリーズ。やはり原作のほうがはるかにおもしろい。

テレビドラマでは「スウェーデン警察クルト・ヴァランダー」のほうが原作に忠実でスコーネ地方の生活臭が嗅げる。ベルイマン流の仕上げに好感がもてる。ただDVDでは発売されていないのだろう

ケネス・プラナー版はメジャー級、評判はすこぶるいい。ただ美しすぎるのだ、好みの分かれるところ。

いまではスウェーデンスコーネ地方の美しい風景はストックホルムよりはるかに有名になってしまった。世界を席巻するミステリー小説の力はおそろしいほどだ。

原作でなければわからいこともある。
例えばヴァランダーがしょっちゅう聴くオペラ、テノール歌手志望の友人のマネージャーをしてもいいほどクラッシク好きで造詣も深いなどは。

わたしのお薦めは、英国推理作家協会賞(CWA賞)の「目くらましの道」ヴァランダー刑事が政界を巻き込む陰謀に敢然と立ち向かう。



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(2011/04/04)
Killing

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「THE KILLING/キリング」

デンマーク発のTVドラマ、ひとつの殺人事件を解決するまでの捜査過程、20日間を20話で描いた作品。

古典的ドラマ手法、かつてのアメリカドラマ「逃亡者」のように、次から次と謎を呼び観る者を引っ張ってきっと次回が観たくなる仕掛け。

日ごろ見かけないコペンハーゲン市の街並みが美しい。

サラ・ルンド役のソフィー・グローベールはこの一作で世界的女優になってしまった。

さっそくアメリカでリメイク「THE KILLING ~闇に眠る美少女 シーズン」が作られた。

舞台をシアトル市に移し、雨の日ばかりの設定でデヴィッド・フィンチャー風の色調を抑えた暗い画づくりで成功している。



「ゾウズ・フー・キル 殺意の深層」

「21世紀に入ってスウェーデンの小説“ミレニアム”3部作がベストセラーとなり、その第1作が米国でも「ドラゴン・タトゥーの女」として映画化されるなど、北欧生まれのミステリーが注目を集めているが、本作は2011年3月にデンマークのTV2局で放送。同国の女性作家エルセベート・エゴームの小説が原作で、次々と発生する猟奇的な連続殺人事件に、女性刑事カトリーネ(ラウラ・バック)と法医学精神科医トーマス(映画『光のほうへ』のヤコブ・セダーグレン)のコンビが挑むサスペンス・ミステリー。」

アメリカでリメイクが予定されているデンマークで大ヒットのクライム・サスペンス。

女性刑事カトリーネ役のラウラ・バックの魅力に負うところが大きい作品、リメイクもあまり期待はできない。

それより素直にお任せで輸入したほうがいい、シーズン3が楽しみ。



ヒット作の続く北欧ミステリー

上質なミステリー小説の発達はその国の社会、文化の成熟度と相関関係にある。

食通が豊かな味覚の持ち主でなければ、どんなに名人の料理人が絶品料理を出しても猫に小判ということはあるのだ。

少し大げさに言えば、

私たちの知らぬ間に、北欧の国々は福祉国家として社会制度の充実、確実な民主制度の定着、安心、安全な人々のくらしの保障など成熟した国民国家になっていたということだろう。

わたしの信条は堀田善衞の「紅旗征戎吾ガ事二非ズ(藤原定家)」が基本であるから、北欧諸国の政治体制になんの関心もないが、

これらの国の市民の「美的感性の成熟度が」高いことは確かであろうし、だからこそ紡がれる良質な文学作品を期待すればいい。






Category: 文学

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心理学的にありえない 


心理学的にありえない 上心理学的にありえない 上
(2011/09/13)
アダム・ファウアー

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ヒット作「数学的にありえない」の著者による第二弾。

気をひかれる巧みな表題ですが心理学とは関係ありません。あえていえばSFファンタジー小説、好みが分かれます。

筒井康隆さんの七瀬シリーズを楽しめるひとならむちゃおもしろいし、七瀬シリーズの十倍は濃い傑作です。

著者の特別な人生経験と明晰な頭脳がシンクロして書き上げた不思議な世界。

前作でもそうですが、犬の嗅覚を思わせる臭いの記述、プリズムを覗くかのような色表現はおそらく著者の実体験なのでしょう、異常なのにリアリティがあります。

ああそういうこともあり得るかな、と思わせたのは「タバコの効用」百害あって一利なし、世の嫌われ者のタバコが活躍する。

「肺の内面が数秒でニコチンを吸収する。すると、すぐさまそれが脳に伝わり、アドレナリン(心拍数と血圧をあげる)、ドーパミン(喫煙者を喜びで満たす)、エンドルフィン(痛覚受容器をブロックする)が放出される。
この組み合わせが至福の境地を生む。ひどく怖い思いをしたときなど、タバコほどいいものはない。
」と書く。

喫煙者なら「そうなんだよなあ」と思わず膝を打つくだりです。


内容(「BOOK」データベースより)
人の微細な表情から心理を読み取る才能を持つ心理アナリスト、イライジャ。聴衆に圧倒的な感動を与える天才ヴァイオリニスト、ウィンター。接点のない二人は、いま、巨大な陰謀に巻き込まれた。破滅の時へ向けて、カウントダウンは着々と進んでゆく。計画を阻止しようとする男女、ラズロとダリアン。そして奇怪なカリスマを発揮するカルト教祖ヴァレンティヌス。ここに謎めいた物語がいっせいに走り出す、災厄の予感を満載して。イライジャとウィンターから奪われた銀のネックレス。突如として発現する特殊能力。すべての源流は二人の過去にある―。『数学的にありえない』で見せた鬼才のストーリーテリング、またも炸裂。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ファウアー,アダム
1970年生まれ。ブルックリン在住。幼い頃、病で視力を失い、度重なる手術のため少年時代の多くを病院ですごし、病床で小説の朗読テープを「濫読」する。やがて視力は回復、ペンシルヴァニア大学で統計学を学び、スタンフォード大学でMBAを取得、有名企業でマーケティングを担当。2005年、『数学的にありえない』で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

Category: 文学

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